道玄坂上には秘密基地がある。

 道玄坂を登ったところ、交番があるあたりが道玄坂上。渋谷駅から約500m、ゆっくり歩いて7-8分。博報堂の研究によると、駅からこのぐらい離れると「街はずれ」になるらしい。確かに、渋谷駅から500-600mあたりから、繁華街が終わって、戸建の住宅も現れ始める。中途半端な「外れ」の場所だからかもしれないが、道玄坂上あたりには怪しい店や謎の店がぽつぽつある。

 家の近くの電柱にわけのわからない広告「
ヒミツキチラボ とこでく」が貼ってあった。秘密基地研究所って何?「とこでく」って何?と思っていたが、秘密基地は道玄坂に面したところにあった。ここは、リアル脱出ゲームや謎解きイベントの秘密基地のようだ。新しいイベントの企画を実験するラボだとすると納得のネーミング。謎の電柱広告は謎解きのヒントなのかもしれない。

 ラボはもう一つある。とあるマンションの1階にある「
オープンラボ」。こちらのラボは怪しいというより、謎だ。何の研究をしているのか、よくわからない。なんでも、「インスタレーションやデジタルデバイスの分野」のことをやっていて海外でも何とか賞をとっているらしい。

 「
夜の図書室」もある。「夜」と言っても、そっち系の本の専門店ではない。本当に本が壁一面に並んでいる図書室。本の貸出しもやっている。営業は18時から25時。室内はやっぱり夜っぽい。大二病をこじらせた読書女子(死語?)とか居そう。

 そんな中で、なんといっても怪しい感じがするのが、「道玄坂画廊」。道玄坂に面したビルの一階に、歩道に面して絵を飾るショーケースがある。そこにいつも怪しげな油絵がかけてある。絵はときどき変わるのだが、どれも作者は同じ。今かけてあるのは、タイトル「
地獄太夫」。その絵がすごい。もう、あっちに行ってしまっている。あっちといっても草間弥生方面ではなくて、晩年のゴッホ。上の階に画廊があるんだろうと思っていたのだが、ビルのテナント案内を見ると、画廊はない。。。ということは、絵1枚だけしか飾れないショーケース1つの画廊ということか!

 念のために言うと、道玄坂上は 怪しい店だけじゃない。アンティークショップとか、今どきな陶器店とか、ワイン専門店とか、コジャレタ系のショップもある。道玄坂上から駒場の方へ下がっていくと、アンティークショップやインテリアパーツショップとか、アクアリウムショップとか、オーガニックなヘアサロンとか、点々と続いている。なんだか目黒通りみたいな感じになる。道玄坂上は都市と郊外の境界にあるグレーゾーンなのかも。