landform of Shibuya

渋谷は、蟻地獄に蜘蛛の巣がはったような街だ。

渋「谷」の街は、巨大なアリジゴクというか、大きなすり鉢状状に近い形をしている。一番谷底にあたるのは渋谷駅。

ネット上では、渋谷の街には臭気が漂っているとか、言われているが、土曜日の早朝、センター街を歩くと、確かに臭い。谷底あたりで空気が淀んでいるのかもしれない。もし、中学二年生を渋谷につれてきたら、「妖気が漂っている」とか「邪気が溢れている」とか言い出すぐらい、ムっとしていることがあるのは事実。


小ぶりの谷も渋谷には沢山ある。鶯谷、北谷、ちょっと離れているが千駄ヶ谷にも、谷の字が残っている。深い谷は、いろいろ因縁がある場所も少なくない。かつては地獄谷と呼ばれた場所も渋谷にあった。

渋谷駅で降りると右に行っても左に行っても坂がある。坂道は駅を中心に放射状に、まるで蜘蛛の巣のように広がっているのだけれど、これが曲者で、上がる坂道を間違えると、進めば進むほど、本来上がるべき坂道から遠ざかってしまう。そして、この坂と坂の間に何やらややこしいものがあったりするのが渋谷らしいところ。初めて渋谷に来た人が、この蜘蛛の巣によくひっかかっている。まぁ、その前に渋谷駅の迷宮で迷ってしまうけど。


坂があるなら、山もある。渋谷周辺の地名には山がつく場所が多い。青山、神山、鉢山、西郷山、代官山。昔は原宿に源
氏山という地名があったそうだ。ちなみに、渋谷の外周を7つの山が囲んでいる。その形が北斗七星を同じだったら、すごいのになぁ。

山は、しばしば信仰の対象になったり、神社仏閣が立てられたりする特別なスポット。青山には霊園があるし、西郷山や代官山には古墳があったりする。
 

 地形の豊かな地域には、いろんなスポットができやすいのだと思う。