渋谷暗黒巡礼 Dark Pilgrimage in Shibuya

見ようとしても誰にも見えない渋谷、見えてるのに誰も見ようともしない渋谷

April 2016

永き神々の不在 Existence of God



神山町には、神がいない。

渋谷七山の一つ神山。他の六つの山には、神社・仏閣、遺跡・古墳など、信仰的な場所がある(or かつてあった)。しかし、神山だけは、いずれも見当たらない。「神」に関連する痕跡が何もないのに、「神山」というのは、謎だ。地元では渋谷七不思議のひとつと言われているとかいないとか聞いたことはないけれど。

小高い山ですら、信仰の対象になっている地域は、世界各地で見られる。なのに渋谷の神山の頂には、社も墓も何もないというのは、解せないと永らく思っていたが、良く考えてみれば、神山町にはPL教団東京中央教会がある。
神山通りに面しては、PL病院が建っているだけなのだが、病院脇の大きな鉄ゲートから伸びるスロープの奥に病院よりも巨大な教会がある。敷地も広大で、神山町では「麻生大臣邸」と一二を争う面積。地図で見ると、敷地内にはハート形の池もある。しかし、航空写真で見ると、池のある場所には館が建っている。。。これは、いったい何を意味するのか?!
こうなると、もう、「神山町」という地名の由来は、そこにPL教団東京教会があることだったのではないかと思えてきた。

実は、渋谷区の公式ホームページの「地名の由来」を見ても、富ヶ谷と松濤については書いてあるのに、その間にある神山は抜けている。

ウィキペディアの「神山町」のページを見ても、なぜか町名の由来は書かれていない。神山町の歴史の項目には、「この節の加筆が望まれています。」とアラート表示されているのに、一向に加筆されない。
地名研究者の間では、神山町の由来は、みんな怖がって誰も書かないという都市伝説があるとかないとか、そういう話は聞いたことはないのだけれど、そこは、知らぬが仏、障らぬ神に崇りなし、真相は神のみぞ知るということでしょう。




神々の山嶺 Sette colli di Shibuya



渋谷には、七つの山がある。

ローマの七丘」というけど、渋谷は七山だったりする。実際は「山」といっても「丘」のレベル。原宿から代官山にかけて七つの丘が連なった地形になっているので、「渋谷の七丘」と呼んでもいいと思う。

渋谷の山(丘)は、源氏山、神山、大山、円山(荒木山)、西郷山、鉢山、代官山の七つ。このうち、源氏山、大山、西郷山の三山は、地名としては残っていない。
源氏山は、JR原宿駅舎付近(Gapがある辺り)の高台。昔は、お屋敷があったらしい。地名の名残はどこにもないが、強いて言えば、ジャニーズショップがあることぐらい(光源氏ってことで。こっちも見るかげないか。)。
大山は、今の松濤の高台(麻生大臣邸がある辺り)。お屋敷街の隅に、いまでも「大山稲荷神社」が祀られている。地名が松濤になったのは、昭和になってから。明治初頭に鍋島藩が、あの辺りを茶畑にして「松濤」ブランドのお茶を生産していたためらしい。
円山も昭和になってからの地名で、大正以前は荒木山と呼ばれていた。(鍋島藩荒木氏の所有だったので)
西郷山は、「西郷山公園」として名前を残している。この公園は見晴もいいけど、花見にもおススメ。運が良ければ、富士山も見える。

いずれの山もパワースポット的要素を持っている。
円山、西郷山、鉢山、代官山には、縄文時代の遺跡や古墳があった。源氏山、円山には、かつて寺があったし、大山、円山、代官山には、いまでも神社がある。
パワスポ好きには、「渋谷七山巡り」なんてツアーもご提案できそう。原宿発、奥渋経由、代官山着というルートは、別に渋谷七山でもパワスポでもなくても、春の渋谷お散歩コースとしては、超おススメなんだけれど。渋谷の谷底を通らなくていいというのも、このコースのポイント。

ただ、なぜか神山だけは、パワースポット的要素が見当たらない。神山なのに、神社も遺跡もない。
地元では「神なき神山」と呼ばれているかもしれないという神山の由来の秘密は、来週に続く...たぶん。