かつて渋谷で、ライブ観客が無差別に殺されそうになった。

幸い、大量殺人は未遂に終わったが、タイミングがちょっと遅れていたら、英国マンチェスターのコンサート会場テロ並みに惨いことになっていた。

事件は東急ハンズの向かい側のビルB1にあるライブハウス「Chelsea Hotel」で2011831日に起こった。催涙ガス噴射とか、放火未遂とか、そういうワードで報道されたので、一般的には「観客は災難だったねー」程度の事件として記憶されているような気がするが、実際は、大量殺戮寸前のかなり緊迫した状況だったらしい。(詳しくは、犯人に催涙スプレーを噴射されながらも怯まず取り押さえたガッツのある支配人(店長)の手記で

犯人はガソリン10リットルを持ち込んでおり、催涙スプレーを噴射しまくっていたときには、店内にガソリン臭が充満していた。取り押さえるタイミングがちょっと遅かったら、一瞬で火の海になっていたかもしれない。その上、犯人は出刃包丁も持ち込んでいたから、先日のロンドン橋の切りつけテロみないな展開になっていたかもしれない。
英国のテロ事件は、日本から見ていると、今のところ彼岸の出来事のようだけれど、同じような凶行は、東京でも簡単に出来てしまうということをこの事件は、教えてくれていると思う。海外からテロリストが来日したとして、外国人観光客にまぎれて、どこにでも出入りしやすい渋谷は、狙われやすい街だと思う。テロリストは世界的なニュースにしたいだろうから、世界的に知られている街の方がいいだろうし。

ナイスファイト支配人のおかげで、武勇伝の刻まれたライブハウスChelsea Hotelは、今でも繁盛している。実は、Chelsea Hotelのオーナーは、「奥シブ」のへそ「宇田川カフェ」や山羊のいる「桜ヶ丘カフェ」も経営する人で、そもそもは音楽レーベルや音楽プロダクションの経営から始めたらしい。事件発生の報告を当の支配人から受けた直後に本人が書いたブログがまだ残っている。
ご本人いわく

『私の著書「UDAGAWA CAFE BOOK」にも、この「チェルシーホテル」が出来上がった時、新しい内装が嫌で「一度店を燃やせ。」といったことがある。と書いているが、お客さんのいるところでは燃やしてはいけない。』
いや、お客さんがいなくても、お店を燃やしてはいけないでしょ。

そういえば、渋谷Loftの裏手にあったFake Tokyoが最近、宇田川カフェに模様替えした。元の宇田川カフェがビル建て替えで閉店して、あそこに移転したらしい。
宇田川カフェSuiteの方は、外壁が落書きだらけChelsea Hotelステッカーだらけ。それを放置しているのは、オーナーの「ピカピカの新装」嫌いが理由なのかもしれない。Loft裏のカフェは、まだ新品状態だけど、どうやって「味出し」するんだろう。もし放火されたら、第一の容疑者はオーナーかも。