fool on the hill
週末朝
5時過ぎのランブリングストリートは混雑する。

前夜から乱舞しまくった男子女子が、クラブからぞろぞろ湧いてきて、路肩でぐだぐだになっている。まだ元気で路上で踊ってる人もいるし、げろげろの友達を介抱している人もいる。だいたいはただたむろしているだけ。クラブの店員に「店の前で固まらないで下さい!」と言われて渋々移動するが、今度は隣のラブホの前で滞留。あ、カップルだけは、コンビニで朝飯やら着替えやらアレやら買い込んで、仲よくコンビニ袋を持って裏通りにさっさと消えていくんだけど。

この時間帯の裏通りではどのホテルでもリネンサービス会社の人が大量の使用済みシーツを袋詰めして積み上げたり、新しいのを運びこんだりしている。入り口周りでは、清掃会社のおばあさん、おじいさんが熱心に水を撒いていたりする。朝からお疲れ様です。(カップルを含む)。

イベントが重なった翌朝は、ランブリング通りいっぱいに人があふれてしまう。そんな群衆をかき分けて、赤い空車表示を輝かしてタクシーがごりごり突っ込んでくる。お綺麗なお嬢様(意味深)がタクシーを停めて乗り込んでいく。深夜ならともかく早朝なんてタクシーの需要なんてあんまりないだろうと思っていたが、タクシー運転手はこういう穴場も良く知っているんだな。裏通りからはリネン会社の軽トラが出てくる。道玄坂からは清掃車が何台もやってくる。ついでに、路上で無許可営業中のもんじゃ焼き屋も運んでいってくれ。

5時半ぐらいになると、ぐだぐだたむろっていたグループも坂を下って東急本店通りや道玄坂に出てくる。そうなると、24時間営業のラーメン屋や朝7時までやってます系の飲食店で朝飯を食べるわけで、店はどこも結構混んでいる。この期に及んでまだカラオケ屋に突入するグループも少なくない。寿司は回転しているわ、マツモトキヨシも開いているわ、渋谷は朝から商売している(その割に、ドンキがam10時オープンというのは商機逃してんじゃ?)

円山町や道玄坂町って夜の街のイメージが強いが、実は早朝から営業している店も多い。飲食店は朝から2~3回転しているんじゃないか。百軒店にも早朝から健康マッサージをお薦めしてくれる黒服のお兄さんが立ってるし。去年、PRESIDENT Onlineで「客の財布は朝開く」(http://president.jp/articles/-/1018)って、やや意味深なタイトルの記事があったが、早朝ビジネスが流行っているのは、なにもビジネス街だけではないってことだ。